[鋭敏な感覚は、小さく漏れる声>>+122も逃すことはない。それが自身の側であれば、尚の事。ちらりと視線だけ向ければ、梢に止まる大鴉を瞳に映す。誰、と問う必要は無いだろう。女はそれが誰であるかを察することができた。この場において鴉がどの人物を指すのか、考えるまでもない](大公も観劇にいらしたのね。 あの中に誰か、気にかける者がいるのかしら……)[不敬にならぬよう、スカートの裾を持ち、大鴉へと一礼する。そして男の興を削がぬよう、視線は直ぐに舞台の方へ*]