【見】 【墓】 イベントコンシェルジュ ルージュ

…………うぐ………ぅうっ…………！

[胃からこみあげてくるものをこらえきれず、吐き出してしまう。

そして、眩暈のようなものが遅い、そのままその場に膝から崩れ落ちる。]


『ルージュさん？　……ルージュさん！！　どうしました！？』


[私の名を呼ぶ声が、すでに遠くに聞こえる。
近くの開発スタッフか、医療従事者か……。]

『……彼女、確かル・ウルタールの出身……』
『畜生、だからこんなひでぇ………ジョークじゃすまねえって………』


[
いいから、そんな大声で触れ回れないで……大事にしないで……。

あと、自分の故郷のことも、あまり、知られなくない……。


なにより、自分のこと以上に、ロゼータ博士がこの事実を知ってどんな思いでいるか……

そのほうが気がかりだ……。


それらの思いはとりとめないまま、私の意識はそこで途絶えた。]**