【墓】 羊飼い カタリナ

　─ 幕間 ─

［　シモンさんの妹さんのことを想像した時
　　私の脳裏には一人の弟の姿があった。
　　私には兄はいなかったけれど弟ならいた。
　　……ううん、本当の弟じゃない。
　　でもリーザと同じく大切な大切な存在だった
　　私のたった一人の弟

　　手先が器用でなんでもできる子だった。
　　心もまっすぐに育ってくれた。

　　小さいのに私のことを気にかけてくれて、
　　辛いときには手を差し伸べてくれた弟>>0:1144
　　握られた小さな手の温もりに
　　どれだけ勇気づけられたことだろうか

　　私が村を開けているときにおじいちゃんの墓参りや
　　お墓の手入れもしてくれていた>>0:1137
　　帰る度に「おかえり」と迎えてくれる>>0:1145
　　その元気な声にどれほど元気づけられただろうか　］