― カレン城壁・シェットラントとの遭遇 ―
[焼き尽くせ、焼き尽くせ、今もまだ身の内を焼く、この焔の如く。
喪ったものを埋める為に、さらなるなにかを奪い続けろ。全てを焼き尽くすまで、炎が止まらないように。>>24
もはやこれは、目の前の騎士を殺す為の魔法じゃなかった。
己が傷の慰めに、叫ぶ声の代わりでしかなかった。]
うるせぇ、死に晒せ、
勘違いも甚だしい、くそったれの大間抜け、
[それでも生きているのなら。
辛苦を分け合う事だってできるのだと、誰かを守りきる力なんてなかった自分には、思えて仕方がなかったのだ。]