― 回想・銀嵐の中 ―
[腰を抜かしつつも、少女が歩き出すのを見送ったところで>>4:+107、頭上からの気配>>+101。
黒衣の男と少女の語らいを見ていなかったものだから、少女が歩き出すに至った経緯を男はよくわかっていないのだ。]
(……ああ、あんなこと>>4:+30言わなければ……いや、でも――…うわっ!!)
[碌に葛藤する時間も与えられぬまま、男は黒衣がはためかす漆黒の中へ。
視覚もなく、聴覚もなく、これからどうなるのだろうという不安感はいっそう増すばかり。
怖くて怖くてどうしようもない、歯の根は既にあわなくなりそうなのだけれども……
自分で言い出した事である以上、暴れだすわけにもいかないと、きゅっと身体を強張らせるに留ま――…いや、そんな思考があったものの、カタカタと震える事だけは抑えることができなかった]