[喉元まで出かかった言葉は、だが、唇から零れることはなかった。本当に、いいのかと。許して貰えるのかと。全て、受け入れて貰えるのかと――…。聞こうとはしたけれど。自分が知っているトールは、全て受け入れた上で、自分を愛してくれる。そんな人だった。だからこそ、彼の人柄にこうまで惚れ込んでしまったのだ。]