[何かを振り切ったように、ダーフィトは立ち上がる]
じゃあ、俺は行く所があるから。
また話をしよう、ユーリエちゃん。
え……?「ちゃん」付けはやめてくれって?
[――私たぶん、ダーフィトさんより年上だと思うから。
と、恥じ入るように顔を赤くして告げるユーリエに「何も恥ずかしい事ないのにな」と思いながらも見た目とのギャップに少し驚く]
分かった、ユーリエ。
それなら俺の事も呼び捨てでいいから。
……今度会う時は君の話も聞かせてくれよ?
[お互い呼び捨てで呼び合い、その場を後にする。
どこからか勿忘草の花びらが風に乗り、流れていった。**]