[にっこりと微笑みを向ける。それはいつも彼に向けていた笑顔より一層晴れやかな表情で]鉄格子があって良かったな。[そう言うとベリアンに背を向け、寝台に戻る。リエヴルが視界に入ると軽く黙礼を送り。カシムには気の毒そうな視線を向けるのみ。眠っているレトと、その側の銀の狼が見えると寝台から毛布を一枚取り、レトに掛けただろう。そして、狼の側にしゃがみ込むとその毛皮を撫でた]クレステッド、か…。