[リエヴル・ド・トゥーレーヌ。
帝国貴族、トゥーレーヌ公爵家の当主。
シュヴァルベ戦線での指揮官であったことは知らないが、軍でも上の地位にあったことは推測できた。
そして、トルステン・フォン・ラウツェニング大佐とは、かつてのルームメイトでありながら、敵対する軍の幹部同士、という間柄――のはずだ。
>>+104その彼が、何のわだかまりもない様子でラウツェニング大佐の側に立ち、屈託無く自分に声を掛けてくる。
戸惑いを隠せない視線をトールへ向ければ、そちらからはいくらか陰りのある表情が返ってきた>>+106]