人狼物語−薔薇の下国

420 グロリアス・マギカ・グラマーティオ-スブ・ロサIII


【墓】 富豪の娘 ドロシー

 ― 書斎 ―

[わたしたちも邪魔にならないところへ行こう、と、北の窓際の本棚へと少年の手を引こうとし。]

 ……わたしもね、望みを……願いを持ってここに来たけど。
 叶えても、幸せじゃなかったんだろうなって思うよ。

 きっと、越えちゃいけない一線を越えちゃった後悔が先に来てた。
 さっちゃんに合わせられる顔もなくなって、助けるって声にも耳を貸さないで……暗くて深い海の底に沈んでたんじゃないかな。

>>+104少年の呟きに呼応するように、少女も独り言のように呟いて。
 捜し人はもうここにいる、とシゲオを見ながら頷いた。]

 魔ッスルさんね、見ず知らずのわたしのこと、助けるって言ってくれたんだ。
 そんなこと無理だって思って、一度は拒絶しちゃったけど、あのひとは立ち上がってきた。
 そのとき思ったんだよね。このひとはきっと、何度拒絶したって、呆れるくらい何度も立ち上がって手を差し伸べてくるんだろうな……って。

 ……なんとかする方法はひとつしかないって決めつけないで、ちゃんと考えようって思ったんだ。

(+109) 2016/04/11(Mon) 23:47:02

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