[目を閉じる。きつく、きつく。光が入らぬよう力を込めて。クレステッドが傍へ戻ってきても、手は膝の上、組まれたまま。聞きたくないこと、知りたくないこと。欲しいものは少ないのに、欲しくないものは多すぎた] 俺達は、皆夢みたいなものだよ……[外の騒ぎは耳に届いていない。もし彼が処理施設に来たならば――レトはやがて、狼とは別のほうへと倒れこみ寝息をたてる。起きていられる時間は少しずつ、短くなっていた**]