[父と母の話について一段落ついた頃だろうか。目的の絵の前にたどり着いた。
クララと同じように絵を眺める。]
…クララさん。
[漸く笑顔>>+93になったクララに視線を移動させて、しばらく照れくさそうにしていた。
でも、小さな声で返事をする。]
ありがとう。
僕もクララさんが笑ってくれるから。絵を描けて良かったって思うよ。
[自分は以前から、オットーが作る微笑を浮かべた人形が好きだった。
笑みを浮かべる絵を描くことが好きだった。
きっとそれは、自分の描いた絵で誰かが笑顔になることがとても嬉しかったから。
そんな幸福感を噛み締めて、もう一度絵を見上げた。*]