[両親について更に尋ねるクララ>>+92に、母親の話を思い出しながら答えた。]
んーと。確かそれはねー。最初は母さん、父さんのこと全然人狼と気付いてなかったって。
母さんは赤い声が使えないだけでなく、特別な力を全然持ってなかったんだ。
父さんも母さんのこと好きで…ううん、好きだからこそ自分が人狼って告白することが怖かったみたい。
でもお互いの思いを確認した直後、父さんはこう言ったんだって。
「俺はお前が一番大切だ。
これから苦労かけさせるって分かっていても、誰よりも傍にいて欲しい。」
だから僕の想像だけど、お互い誰よりも近くにいるようになったら、隠し通せる自信がなかったんじゃないかな。
父さん、感情がすぐ顔に出る人だったらしいよ。
[暗に自分以外にも赤い声を使えない人間をないがしろにしない人狼はいるよ、と示しつつ亡き父を思う。
きっと自分は父に似ているのだろうと。]