慣れてないなら、一杯一杯なのは当然だし、
むしろ、そういう状態なのに見張りしようって方が、
よっぽどすごいって。
やるものではない、なんてことはないよ、
みんなで分担していこう。
でも、危ないことはひとりで無理しすぎないで、な。
[むしろ、武器を持つのには明らかに慣れて居なさそうなのに、
あのような狼を見た後でひとりで見張りに立とうとしていたのだから、
異常事態に耐性がある自分よりも、遥かに難しいことをしていると思う。
少し一緒に、という言葉にうんと頷き、笑顔を返す。
なお、『これでも』警備員と言ったのは、船中走り回って片っ端からトラブルを起こしては、上官に大目玉を食らっている場面を、幾度となく目撃された覚えがあるからだ。>>+97]