─ 回想 ─
[『路』を通ってきたステファンと星司が即座に動けると解れば、そのまま翼毒蛇の討伐に入ることとなり。
バルタザール達が作戦を立てている邪魔にならぬよう、周囲の掃討に入る手の中に加わり指示を聞いていた。
ステファン達の世界の話などが耳に入れば、もっと聞きたくも思ったけれどそんな暢気な場合でもなく。
いざニーズヘッグに立ち向かう二人から離れた所で補佐に入っていたのだが]
(………こんなに、
強かった、っけ…?)
[目の当たりにした翼毒蛇の威圧よりも、二人が戦う様に目を奪われた。
星司はともかく、ステファンは神官長に杖の扱いを叩き込まれていたのを間近で見ていた。
彼の動きも力そのものも、自分の知るそれとは比べ物にならない程強いと解る。
こんな時だというのに、何故だろうと考えて]