……それは、少し分かる気が、します。
私が手に入れたジェムは、その……アレでしたけど、託してくれた人のこと考えたら、何のために使うか考えたら、ちょっとだけ……勇気、もらえました。
[アレって何のことかって?それは訊かないお約束だ。
結局この手でジェムを奪わなかった少女には、完全に理解することはできないから、小さく一度頷くに留める。]
優しいのかなぁ。
自分では卑怯で酷い奴だって、思ったんですけどね。
[>>+97それでも、シルヴェストリスに言われると、少しだけそうなのかな、という気もして、小さく笑みを浮かべた。]
そうですね……。
切り捨てたら、きっと、それはそれで後悔してたと思います。
というより……そうしてしまったら、私は、私じゃなくなっちゃう。
[確かに彼の話は難しいけれど、一度舞台に立った少女には、なんとなく理解はできて。
言葉のひとつひとつ、頷き返す。]