[人の情しか知らぬ身にさせたのは男。同じ腹から生まれたとしても、同じ種であったとしても、同じ黒翼が身に生えていようとも。もはや己のものではない。浅はかな嫉妬心に胸を焦がした事を笑ってしまう。少女の幸せを願って手放した癖に、今更なにを取り上げようというのか。]