「あはは、元気だなぁ。
鬼ごっこをして遊ぶかい?」
[私はその場から動けなかった。
楽しそうに笑う男をただ睨みつけることしかできなくて、悔しくて涙が溢れてくる。
男はいつの間にか銃を手にしていた。
────殺されるの?そんなの嫌だ!どこか……逃げられるところ………………ベランダ…?
階段が二つに分かれていてよかった。
男が降りてくる階段と別の階段を駆け上がる。
そして、今来た扉とは反対の扉へ。
────あの窓…!外に出られる!
ベランダというより庭のような外へつながる窓がある。
そこから外に出て、飛び降りようと。
しかし、下を覗いた時、私は固まってしまった。]