[そいつが消えるまで、僕は身動ぎひとつできず、声を発することすらできなかった。
僕の全身を覆ったのは、正に死を目の前に控えた【恐怖】
おかしいな。僕はもう死んだんじゃないのか?
一度体験した死に恐怖するとは、これはいったいどんな状況なんだろうな。
その場に立ち竦んでしまった僕は、状況を理解し声を発するまでにしばらくの時間を要した]
……、嘘だろ?アレと戦えって?!
[恐怖のアレが消えて、二羽の鳥が告げる内容に僕は愕然とする。丸腰は危険だから武器を用意しろという。>>+54 いやいやいや待て待てまて]
武器なんて扱った事ないよ…。
そもそも、まともに対峙した時点で既に負けは決まっていそうだけどな…。
[僕は絶望に肩を落とし、ため息を吐いてから天井を仰ぐ。
ダメ元で…勝てる事はないにせよ、護身用に何かを持っていた方がいいか。
そのまま目を閉じて、素人の僕でも扱えそうな武器を想像する]