[敵の総大将同士でそんなものを持っていたと知られたなら、また呆れられるだろうか。それとも、怒られるだろうか。自分達にとっては、それは、むしろ不仲の材料ともなってしまった。もっと上手く使っていれば、衝突を避けることも出来たのだろうか――…いや、互いの立場を考えれば、それは夢物語でしかないことも、わかっている。わかってはいるはず、なのだ。それでも――……。]