[やがて、この場にフリーデルが現れる。>>+75
わざわざドアをすり抜けた自分とは違い、どこからともなく現れたように見えた。
死者となった者の言葉を、聞くともなしに聞いていたクララだったが、]
見捨て…ることが、できない………?
[その言葉を聞きとがめて、ぴくりと眉が寄る。>>+76
同時に今まで考えまいとしていたことを考えてしまう。
ヨアヒムがやっていることは。嘘を塗り重ねているのは。
ヨアヒムがヤコブを。
人狼が狂人を。
大事な幼馴染を見捨てまいと庇っている行為、そのものじゃないか]
なのに……、