― 鏡の間 ― 宴の熱? 私が浮かされているのだとすれば、おまえにだよ。 私の心をかき乱すおまえに。[どうしたのかと問う言葉に>>+73、熱孕む声を返す。押さえこむ手指に力が掛かりすぎ、爪が肌を破って薄く血を滲ませた。甘さを増した空気に、濡れた息が漏れる。] おまえを消滅させてしまえば私はいつもの私に戻れるだろう。 あるいはおまえを、もういらないと放り出してしまえば。[残酷さを装った表情は、すぐに色を変える。]