また、――――。
――諦めようとしていたのに
[喉の奥で震えがする、ここまで押し付けて堪えてきたものが、堰を切って溢れかえりそうだ]
夢を見るほどに辛くなるのは分かっているのに
また……
そんな事言われると
[堪えきれずにはらり、右眼から涙が一筋]
縋りたくなってしまうじゃないか
ま た …――
堪えなきゃダメだ、けど…
[――問いかけに答える代わりに、彼女の腰を引いて固く抱きしめた。]
ヴィクトリア…!
[きっと肩の震えは彼女に気付かれてしまうけれど…
最後くらい甘えさせてくれたっていいじゃないか
]