[二人の会話を尻目に、視線を恒星ホログラムに移す。
初めて見るギムレー星系の色とりどりの惑星は、ホログラムとは言え見事な美しさだった。]
この中心にあるのが『恒星ギムレー』…
…天井の【ギムレー】には、ラグナロクの炎も届かない…?
[先程見た神話の一説が頭をよぎる。]
ラグナロクが起こっても、ギムレーだけは無事ってこと…?
[思いつく限りの仮説を口にする。けれども真実はまだ判らない。]
[恒星ギムレーから視線を横に逸らすと、3つの月を持つ惑星に向かって近づいていく物体が見えた]
これ、リアルタイム航海記録か。実習の時に見たな。
[士官学校とは、即ち未来の指揮官を育てる施設である。そのカリキュラムには宇宙戦艦での実習もあり、リアルタイム航海記録もその実習の中でも使った事がある]
でもこれは…?この動き…
通常運行の時とあんま変わりないような…?
[実習の中では亜空間航行も履修した。その時に見たホログラムとは少し様子が違うようだ。]
(…やっぱり、この船は亜空間に飛ばされてないんじゃ…)
[図らずしも、先の窓の景色を見た時と同じ結論>>+3に達する。しかしそれが何を意味するのかは、未だ判らないままだ]