―― 回想 / Nルーム ――
[こちらが矢継ぎ早に名を聞こうとしたり、>>+41
かと思えばまた叫びそうになって、むぐっとしていたものだから、>>+42
そのひとが説明するタイミングを逸したのだとは気付かずに。
ぽつ、ぽつ、と返される言葉に、感情の色は読み取れなかったけれど。
その人が生きていたことに良かった”と笑ったときに、何故だろう、
驚いたような顔を、された気がした。>>+71
死んでる方が嬉しかった――と思う、その内心は知らずとも、>>+73
どこか、まるで自分のことが二の次であるような空気を感じて、微かに首をかしげる。
俯いたその表情は分からない。>>+72
ただ、お人好しと言われたのは、耳も良いものだから(この状況で身体機能がどれほど生前”通りなのかは分からないけれど)、確り聞こえてしまうのだ。
お人好しの自覚はあまりなく(ばか、と言われることは数多くある)、そうかなあ、と苦笑しつつ。
説明してくれる気配を察し、口を閉じて待つ。>>+73
ゲオルグが現れたのは、そのときのこと。]