[嘆く男は廊下を頼りない足取りで歩く。自分には何も残っていない。もう、何もできない。その事実が辛くて。]……どうすればいいのでしょうねぇ……。[いる意味を見出だせない魂は、何処をさ迷えばいい。そんなことを考えながら歩き続ける。何処をどう歩いたのかはわからない。やがてに甲板に出れば、船縁に寄りかかるように座り込んだ。]