[少女の纏う気配が変わった>>+76のに、ローリエは気付きました。
ぴくりと震えた身体は、恐らくは不安と恐怖によるものでしょう。
それなのに、騙されていることにはまだ気付かないのですから大した図太さです。愚かとも、幼子とも呼ばれ。滅べとまで言われているのに、涙を浮かべて「親友」を見つめています。]
ぼう、れい……?
私の中に、幽霊が……いるの?
おじいちゃんでも、おとうさんでもなくて……
[心の中だけで、小さく。
ローリエは私の名前を呼びました。声にするのは怖かったのでしょう。
どうせあの吸血鬼>>+78は私のことまで見通しているでしょうに。
そんなところで思い出を守ろうとする意味なんて、どこにもないでしょうに。]