[ その時、耳に届いた、ごお、と鳴る、風の音。危険な予感に急かされ、男は地を蹴りながら、声を張り上げた ]レイディ!![ 激しい風の音に負けぬように声を張り上げ、全力で駆けながら、腕を伸ばす。ファミーユの腕を捉えることが出来たなら、その身を抱き寄せ吹き付ける暴風から庇わんとして ]