【見】 【墓】 イベントコンシェルジュ ルージュ

[彼女に名を与えられて、私は『ルージュ』になった。

人は、名前がなければ何者にもなれないのだ、と今でも思う。


身分の垣根など気にせずに、人としての暮らしをいただき、それに応えるよう努力し。

はじめは「ゲーム」と言われ理解ができなかったところもあったが、その事業が大きなチャンスになるともわかれば。

かつての自分など心の奥底に秘めて。

こうして今、ここにいる。


ただ、『村』での疑似人格《ペルソナ》、『すまし顔のルージュ』が少しだけ、あのころの自分を思わせるようであったり、

双頭の獣が、否応にもあのころの自分を思い出させたりしなければ―――――]