[振り抜くと同時、左側面から矢のごとき蛇が襲いかかってくる。回避よりも攻撃を優先した当然の報いに、カ、カッと熱い痛みが半身に突き立った。] …くッ![左手で容易に届く腿や腰の蛇は打ち払わんとする。だが、腕や肩にまでは手が回らない。やむなく食いつかれたまま、城主の上をとるべく壁を蹴って飛ぶ。回復のために動きを止めることはしなかった。]