ともあれ、そっちも気をつけてな。……誰一人、欠ける事無く先へ。それが、お前らの帰りを待つ全員の願いなのは、間違いない。[彼ら開拓船団に託したのは、東方沿海州の夢の一端。事業の成功は元より、無事の帰還を願わぬ者などいないから、と。穏やかな口調でそう告げた後]んじゃ、またな。[ひらり、手を振り歩き出す。翡翠もるぅぅ、と鳴いた後ぺこり、と頭を下げて、ふわふわとそれに続いた。*]