─ 少し前、グローセンハンク ─
[フリューゲルがプリンシパルを撃破したあと"妹から"通信が入った。]
《<オリジナル>が死んじゃったよ》
[そんな声が聞こえてくる。だけど私は声を発しない。そんな必要はないからだ。
声など使わなくても私たちはデータ通信んだけで済むのだから。
必要なのは"人"に伝える時だけ。
でも"彼女"は違う、きっとはそう作られたのだろう。データにある私の親の一人、つい先ほど亡くなったと伝えられたシュテラ・ディーツゲン、彼女に似せて人の振りをするようにと。
それは私には必要のないこと。
必要なのは"彼"の為にどうあるべきかということだけ。
"彼"とこのオーディンがその力を発揮するために私はここにいる]