楽しむために、というのは、間違ってはおらぬよ。
目の前だけを見ていた、というのもな。
俺の本質は戦神……
それは、楽しみであり、同時に、俺の意義でもあるが故に。
[氷華の方は敢えて見ず、紡ぐ口調は独り言めく]
だが、それ以上に。
此度はそうせねばならぬ所以があった。
全力を持ってこの闘舞を駆け抜ける事、そして、その先にこれまでとは違うものを見出す事。
……それが、いとしき燭との約のひとつであったからな。
故に、俺は俺の本質を偽らず、全力を持って対した。
まあ、結果的には負けたがな。
[負けた、と紡ぐ口調はさっぱりとして、そこに悔いの色などは全く見られない。**]