――ねぇヴィクトリア、君は天国を信じる?
[二人の間に幾許かの沈黙があっただろうか、不意に問いかけてみる。]
僕思うんだ。
この不思議な死後の世界は、きっと神様が僕らに与えた猶予期間みたいなもので。もうすぐ”悪夢”は終わる
全ての決着が着いたなら、僕らはきっと”然るべき場所”に行くんだ。
もうすぐ”夜明け”が訪れる
――大丈夫。君はきっと『天国』に行けるよ。
君は朝焼けの向こうにお帰り。
僕が保証する。僕は”夢”の中に留まるだろう
だから…
どうか僕のことは、悪い夢の中に置いて行けばいい
――どうか『天国』で、幸せに暮らしておくれ。