[目を閉じた彼が念じる雑音混じりの声に、ようやく合点が言ったように頷き] そうか。 声を失ったのか。 いや、いい。無理をせずとも、そのまま念じればいい。[ぺたり、と。熱でも図るように彼の額へと手を当てた]