ふむ…。技術者の奪取、は予想できなかったな。艦を拿捕するだけならずいぶん面倒な事をする、と思っていたが技術少佐の身柄が目的だったのか。作戦行動中の軍艦から単独の身柄確保とは、また思い切った策を選ぶ諜報部だな…。なるほど、中佐の地位にいる人間を使った工作としての違和感がある程度解消した。艦長が生きていたら迷わず先に脱出船に乗って、私に全権をおしつけていただろうな。やはり艦長は死んでいたのだな。この想定はあっていてホッとしたよ。