さすがに、ラヴィとスノウの前では煙草は吸えんな……
[煙草のにおいでもふーずに嫌われたくありません。
そんな理由で、禁煙をしていた教官時代。
でも煙草を吸うのを我慢していると、ちょっと口寂しかった。
なんとなく犬笛を口に咥えて、小さく吹いてみれば。
人の耳には聞こえない種類の音が聞こえたらしい、ラヴィとスノウがきょろきょろと辺りを見回し。
そして……]
――がさがさがさっ
――わふっ、きゃんきゃんきゃんっ。
[茂みから、白やグレーの小さなウサギが数羽顔を覗かせ。
遠くから、逮捕・投獄されてからずっと聞いてなかったかわいい隠密わんこたちの声が聞こえてきたような気が……]