[それからどれぐらい経ったのか、あまり長くではない事だけは確かで。黒衣の傍らにいる少女は、果たしてなんと言っただろう、どこへ行きたいといっただろう。少女の望む場所に行くのだという事を、今度こそ理解したのなら、男は二人を留めることをせず。その背中をただ見送……腰が抜けてしまったので、同行することもできず、見送るしかなかったというのが正しいか**]