― 現在 ―
………。
[襲い来る瘴気。>>+18
それから守るように兄はエレオノーレの肩を抱いて身を低くした。
瘴気特有の不快感に兄は顔を顰めるが、対照的に弟は涼しい顔をしていた。]
…あのさぁ。
忘れてない?瘴気は僕のオハコなんだけど。
まぁ、これは僕が作ったものじゃないから操れはしないんだけどさ。
[やれやれ、と息を吐くとエレオノーレは片手を眼前へと伸ばす。
すると瘴気は兄とエレオノーレを避けるように左右へわかれて流れていった。
完全に受け流す事は出来ていないが、先程に比べればそよ風のようなもの。]
これ以上はちょっと難しいけど、さっきよりはマシでしょ。
…あ。勘違いしないでよ、僕は約束を守ってるだけだから。
[思い出したようにそう付け加えて。]