ほらほら、ついて来やがれっ![大声で怒鳴りつつ、右手の剣を大きく振る。放たれるのは剣風の生み出す風。それはニーズヘッグの首筋すれすれを掠め、その意識をこちらへ引きつけた。ぐ、と一度首が引かれ、くわ、と大きく口が開く。そこから放たれるのは、強い毒素を帯びた霧の如き息吹]ん、のっ![風乙女の守護と焔の護りが毒素を散らし、焼き切ってくれるものの、僅かに吸い込んだそれは眩暈のような感覚を引き起こす。けれど、風は止まらない、止まれない]