[作り方は、全て、覚えていた。養母が作るところを、わくわくしながらずっと見ていたから。記憶を辿り、味見をしながら、作業を進めていく。生クリームを泡立てるのは、少し疲れてしまったけど。それでも満足のいくものが焼き上がれば、一つ頷いて。二人で食べるには量が多いそれを手に、自分達の部屋へと向かった。]