人狼物語−薔薇の下国

297 吸血鬼の脱出ゲーム


【見】 【墓】 白絽侯 ソマリ

― 鏡の間 ―

[今や、部屋にある鏡が映すのは、部屋の中の光景。
様々に縁どられた銀色の面が、長椅子の上の父と子を様々な角度から映し出す。
二人分の重さを受け止めた長椅子が、ぎしりと鳴いた。]


 ああ、私に愛を教えた仔よ。
 おまえはいつも、そうやって私に綺麗な言葉を返す。

 わかっているよ。わかっているとも。
 おまえが私を愛していることは。
 けれども、そうして整えた言葉の裏で、おまえはなにを考えている?

[胸を合わせるように体重を掛け、唇を寄せて耳に舌を這わせる。
かつり、と一度牙が音を立てた。]

(+48) 2015/02/05(Thu) 01:35:18

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