以上がクララさんの襲撃を決めた理由だよ。
だから君が言う約束と、君を見捨てた理由とは全く関係ない。
…だって。
[残酷とは思うけれども、感情を表に出しやすい自分では到底誤魔化せないし、最初から誤魔化すつもりもない。
クララの目を見つめて、しっかりと告げる。]
だって、あの約束は、君に占い師の名乗り出を頼むよりもずっと前に交わしたもの。
だから頑張ってくれた君には悪いと思うけど、クララさんとは別の約束はできないよ。
[言った瞬間、自分でもここまで冷たい声が出せるのかと一瞬ぞっとした。左の拳が無意識に震える。
その力を使って協力してくれて、優しい言葉をかけてくれた人に、真実であっても何て酷いことを言うのだろうと。
でも。だからこそ。適当にお茶を濁したり、ましてや嘘を言いたくなどなかった。]