[そしてそのまま、宿に戻ったのだったか。 今日はそうせず、更に向こうへと歩を進める。 花屋、水車小屋、靴屋と過ぎて、図書館があった。](ここか)[ドアに触れる。感触がない。思い切って手を真っ直ぐに伸ばしたら、そのまますり抜けた。 頭の何処かで、本当にこんなことが起きるのかとどこか感心し。 強烈な違和感を覚えながらも、閉まったドアに向かって足を踏み入れた。]