ある日の事、俺は午後の授業の始まりを告げる鐘の音を聞きながら、校門を通り抜けていた。
俺はコンレート、この学園の生徒会長を務めている。
今年から男女共学になると言うが、俺にとってはどうでもいい話だ。
俺は既に恋をしている。その相手とは入学式の日に出会った。
彼は帰宅部らしく、部の予算会議で出会う事はない。
正直あの場で会う連中とは犬猿の仲にしかなれないからな。非常に有難い。
特に写真部と新聞部の奴らと来たら、生徒会のスクープをネタに部費の増枠を狙っているらしい。油断も隙もないな。
しかし入学以来、ずっと恋焦がれているというのに、彼と会うことが出来ない。
何故だ。もしかして避けられている?
いや、それはない筈だ。第一理由がない。
そもそも彼は何組なのだろう?
確か生徒会室に名簿があった筈だ。ちょっと調べてみるか。
俺は既に授業が始まった教室には行かずに生徒会室へと向かった。
生徒名簿は何処だったかな……お、在った、在った。
何!?俺と同じクラスだと!?
そんな筈は絶対にない。俺は一度も授業中に彼を見たことがない。
ありえん……どう言う事なのだ……。
同時刻、学校近くの駅のホームでは……彼の思い人がラッシュ時とは違い間隔が空いたダイアの、まだしばらくは来そうにない電車を眠そうに待っていた。
>>4:+63 カサンドラ先生……なんか花が全然ありません……どうしたら良いのでしょう?