ー回想・夜中・大広間ー
[館の中へと入ると見事なまでに綺麗にされていた、1番近い部屋の扉を開けて中に入ると真っ先に投射機とスクリーンが目に入った]
これって…村の映像?私達が映ってない…リアルタイムの映像なのか
[脇の方に視線を送るとカタカタと文字を打つ機械がそこにあった…しかし名前が思い出せない、自らの記憶力を恨む]
この部屋はこの位かな
他の部屋も調べ……!ママ!!
[部屋に入る際は机等の影になっていて気付かなかったが床に敷かれた毛布の上に横たわっているママが目に入った
ママの側に駆け寄り意識があるか確認する、内密に会話する為に決めたコードネームで呼んでしまっていた事に気付かない程度には焦っていた]
息はちゃんとあるみたい…良かった…ごめんね…
[こうなったのも恋天使の命を任された私の責任だ、巻き込んでしまった申し訳なさと無事だった事に対する安心感で涙が止まらなかった
暫く泣き続けある程度落ち着き泣き止んだ頃には今迄の疲労が一気に襲って来て睡魔が押し寄せて来た
その睡魔に勝てずそのまま彼女のすぐ隣にペタリと倒れ込む、眠りにつく少女の顔は安堵と罪の意識に苛まれた複雑な表情をしている事だろう**]