[「どうして…………あなたが…………」
アイリが呟く。
それに応じるかのように、乗員らしき女性もアイリの名前を呼ぶ。
どうやら、この二人は知人同士であるようだ。
互いの死を悲しみ、互いに謝っている。
この時間は、そっとしてあげるべきだろう。
やがて、会話の中で女性の名前を知る。]
(ベルさん、かあ。)
[どこか、優しげな雰囲気の名前。
この、自分の咎ではないことまで背負ってしまうような女性には、よく似合っていた。
やがて、二人の会話も一区切りついただろうか。
私は声をかける。]
ベルさん、私はオクタヴィア。
まあ、こんな状況だし、協力して頑張ろうね。