[『このひとは、生きてる』] よかったあ……[何がどうなっているかは分からないが、ひとまずそれだけは良かったと、ほっと肩の力を抜く。実際のところ、コクーンの中で医療モードで眠っているというのは、それはそれで心配ではあるのだが、自分と同じように、死んでしまったわけではないようだ。――先ほどそれを見ていた彼の心境がいかなものであったかは、無論分からずに。]