ー回想・夜中・村の外れー
[先程まで村の集会所で議論をしていた、そこで追放が決まったローレルを見届けていた
しかし今私は村の外に駆け出している
ヴィッキーの…”ママ”の悲鳴が聞こえたからだ、おそらく誘拐されてしまったのだろう
そう考えると居ても立っても居られなくなってここまで来た
しかし誘拐された瞬間を見ていなければどこに連れ去られたかも分からない、完全に途方に暮れてしまっていた]
ママ…どこに連れ去られて…お願いだからもう私を1人にしないで…
[不安に押し潰されそうになっていたその時、目の前に黒い犬が現れる
その黒い犬は『着いて来い』と言わんばかりに首をしゃくり歩き出す]
着いて来いって言うの?…大丈夫、かな
[その犬からはかつての私…”ラヴィ”と呼ばれていた頃の私と似た雰囲気を感じた
どう見ても普通の黒犬だ、しかし私はその黒い犬に仲間意識の様なものを抱いている
何の根拠もないその感覚を信じて着いて行ってみる事にした]