―― Nルーム ――
[視界の片隅で、何かが動くのが見えた。>>+39
視線を向ければ、そこには人影がひとつ。
こちらを見遣る無表情に、鬱陶しげな気配がほんのりと浮かぶのを感じ、あ、やらかしたと察した。
“煩い”と言われることはしょっちゅうだ。
改めようと思っても、つい賑やかにしてしまう。
養父にも、つい仕事の邪魔をしてしまって、関節技をかけられたり、その辺りにあるものを手当たり次第に口に突っ込んで、物理的に黙らされていたものだ。
名を呼ばれ、きょとんと目を丸くする]
ん、おはよ。
あァ、俺はディーク。
あんたは――…
[はて乗客だろうか、人狼騒ぎが起こってから配られたリストでは見なかった顔のはずだけれど……と、思考を回転させていたところで、はっと気付く。]